藍住で創業した先輩たち

自然館MOTHER NATURE  藤川公美さん

名田橋のほど近くに、2015年7月にオープンした自然食品と介護用品のお店「自然館MOTHER NATURE」。
明るい日差しが射し込む店内には、オーナーの藤川公美さんが目利きで選んだ調味料やサプリメントや無農薬野菜など、からだに良いものたちがたくさんディスプレイされています。

藤川さんは53歳で、独立起業。
それまでは徳島市内にある企業で経理の仕事をしながら、その企業が営む自然食品店の店長を兼任していました。“食べることの大切さ”を伝える仕事に、とてもやりがいを感じていたそうです。

「社長や奥様にもとてもかわいがっていただいて10年と長く勤めさせていただいたのですが、会社の方針で自然食品店を閉じることになったんです。すると、常連のお客様から"お店がなくなるととても困る"という声を多くお聞きするようになって、これはなんとかしなくては!と思ったんです」と、独立するきっかけを話してくださいました。

独立開業にあたっては本人の情熱はもちろん必要ですが、家族や周りの人たちの協力も大切です。
最初はご主人をはじめ30代の娘さんと息子さんもみなさん起業に反対だったそうです。
けれども勤めていた会社を円満退社し、"自然館"という屋号も引き継がせてもらえることになった藤川さんは、さまざまな公共の起業支援機関に相談をもちかけ、ご自身の起業プランを磨いていかれました。
その間には家族とも何度も話し合いを重ね、ついにご主人様も首を縦に振ってくれたのだそうです。
「今では日曜日に主人が配達を率先して手伝ってくれるんですよ」と、藤川さんは笑います。

「藍住町の商工会やとくしま産業振興機構さんには本当にお世話になりました」と、藤川さん。
さまざまな起業支援の情報をきめ細やかに教えてもらうことができ、現在お店で配っているリーフレットや通信販売用のホームページも、創業の補助金を使って制作することができたそうです。

店舗の改装費用の多くは「創業・第二創業促進補助金」を利用されました。
「申請書を書くのがとにかく大変だったのですが、商工会の方々が丁寧に教えてくださったおかげで、難しい審査に通ることができました」と、話します。

藍住町創業塾にも通い、事業コンセプトの立て方や経営に必要な経理の知識などを学びました。
また全講座に出席したことで、20万円の補助金が創業から3年間毎年もらえるようになったとのこと。
多くの商品の仕入れが必要なビジネスなので、起業してすぐは運転資金のやりくりに苦労したそうで「費用面でもとても助かりました」と、藤川さん。

実は板野町にお住いの藤川さん。
なぜ藍住町で創業されたのかを伺ってみました。
「以前のお店のお客様も来やすいように、自宅と前のお店のちょうど中間地点あたりで開業したいと思っていました。藍住町は交通の便も良く、また若い世代の人口も増えていて活気もあるので」とのこと。
藍住に開業してからは、以前勤めていたお店よりも子育て世代の若いお客様が増えたと、うれしそうに話してくださいました。
取材中お買い物に来られたお客様とスタッフの中川さんが楽しそうに会話を弾ませていました。

「今後はオンラインショップを充実させたいし、ブログやSNSを使って、もっと藍住から食の大切さを発信していきたいね」と、スタッフの中川さんと一緒に今後の夢を楽しそうに話していました。

(2016.12取材)

店舗名 自然館Mother Nature
住所 板野郡藍住町徳命字名田457
営業時間 9:30~18:30
定休日 水曜日
TEL 088-635-5950

 

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